会社はどうやって生まれるのか。定款を作り、株式を引き受け、出資を履行し、登記する。この流れの中に、絶対的記載事項・変態設立事項・検査役といった頻出論点が詰まっています。
設立には2つの型があるわ。
発起人が設立時発行株式の全部を引き受けるのが発起設立。
一部を引き受け、残りを引受人から募集するのが募集設立。
発起人って、言い出しっぺの人だよね。
1株も買わないで旗だけ振るのはアリ?
ダメよ。
発起人は1株以上引き受けなければならないの。
責任を取る立場だから、必ず船に乗ってもらう。
最初の作業は定款の作成ですね。
発起人全員が署名または記名押印し、公証人の認証を受ける。
そのとおり。
株式会社の定款は公証人の認証が必要。
持分会社は不要だから、対比で覚えて。
うぅ〜ん、定款に書かないといけないことって、何があるのぉ?
絶対的記載事項は5つ。
①目的 ②商号 ③本店の所在地 ④設立に際して出資される財産の価額またはその最低額 ⑤発起人の氏名または名称および住所。
ひとつでも欠けると定款は無効よ。
資本金の額は入っていませんね。
よく誤りの選択肢で見かけます。
よく気づいたわね。資本金の額は絶対的記載事項ではない。
なお発行可能株式総数は、遅くとも会社の成立の時までに定款で定めなければならないわ。
お金じゃなくて、トラックとか土地を出資してもいいって聞いたよ。
現物出資ね。
ただし過大に評価されると、他の株主や債権者が損をする。
だから現物出資・財産引受け・発起人の報酬等の特別の利益・設立費用の4つは変態設立事項として、定款に記載しなければ効力を生じないの。
「変態」って、ちょっとびっくりする名前…
危険な約束、という意味合いよ。
原則として裁判所が選任した検査役の調査が必要。
ただし例外があるわ。
先生、その例外を確認させてください。
3つ。
①現物出資・財産引受けの定款記載価額の総額が500万円を超えないとき ②市場価格のある有価証券で、定款記載価額が市場価格を超えないとき ③弁護士・公認会計士・税理士等の証明を受けたとき。
不動産なら加えて不動産鑑定士の鑑定評価も必要よ。
よっしゃ、500万円のラインは覚えた! で、お金を払い込むのはいつ?
引受け後遅滞なく、金銭は全額の払込み、現物出資は全部の給付。
履行しない発起人は、期日を定めた通知の後、株主となる権利を失うわ。
募集設立では払込金保管証明書が必要になるけれど、発起設立では不要という点も要注意。
設立時に出資財産の価額が不足していた場合、発起人と設立時取締役が不足額を支払う責任を負いますね。
ええ。
会社は本店の所在地における設立の登記によって成立する。
ここが会社の誕生日よ。
確認クイズ
株式会社の設立に関する記述として、妥当なものはどれか。
- 定款には資本金の額を必ず記載しなければならず、その記載を欠く定款は無効となる。
- 現物出資について、定款に記載された価額の総額が500万円を超えない場合には、検査役の調査を要しない。
- 発起設立の場合には、払込みの取扱いをした銀行等が作成した払込金保管証明書を必ず添付しなければならない。
- 発起人は、設立時発行株式を1株も引き受けないことができる。
こたえを見る
正解: 2. 現物出資について、定款に記載された価額の総額が500万円を超えない場合には、検査役の調査を要しない。
選択肢2が正しい。現物出資・財産引受けの定款記載価額の総額が500万円を超えない場合は、検査役の調査が不要となる。選択肢1は誤り。資本金の額は絶対的記載事項ではない。選択肢3は誤り。払込金保管証明書が必要なのは募集設立であり、発起設立では残高証明書等で足りる。選択肢4は誤り。発起人は設立時発行株式を1株以上引き受けなければならない。