不当に身柄を拘束されない自由――人身の自由は、刑事手続を厳しく縛ることで守られます。31条の適正手続を出発点に、令状主義・黙秘権・遡及処罰の禁止などを確認します。
もし無実なのに捕まっちゃったら……って考えると怖いよね。
そこも憲法が守ってくれるの?
守ってくれるわ。
その出発点が31条の適正手続。
法律の定める適正な手続によらなければ、刑罰を科されない、という保障よ。
手続だけでなく、その内容も適正であることが求められると解されていますよね。
そして逮捕や捜索には令状主義が働く、と。
そのとおり。
原則として、裁判官が発する令状がなければ逮捕・捜索・押収はできないの。
捜査機関の暴走を防ぐ歯止めね。
取り調べで、話したくないことは話さなくていい、っていうのも聞いたことがあるのぉ。
黙秘権ね。
自己に不利益な供述を強要されない権利。
だから、だまっていることで不利に扱われない建前になっているの。
先生、質問があります。
行為のあとで作られた法律で、過去の行為を処罰することはできるのですか?
できないわ。
それが遡及処罰の禁止。
実行の時に適法だった行為を、あとから作った法律でさかのぼって処罰することは許されないの。
39条の保障よ。
後出しジャンケンで罰するのはナシってことか! それは当然だよね。
うまい表現ね。
あわせて、同じ犯罪について重ねて刑事責任を問われない一事不再理も39条に含まれるわ。
一度決着した事件を蒸し返さない保障よ。
うぅ〜ん、手続をきちんと縛ることが、結局はふつうの人を守ることにつながるんだね。
確認クイズ
人身の自由に関する記述として、妥当なものはどれか。
- 実行の時に適法であった行為も、後に制定した法律によりさかのぼって処罰することができる
- 憲法は、自己に不利益な供述を強要されない権利を保障している
- 逮捕・捜索・押収は、捜査機関の判断のみで令状なく自由に行うことができる
- 同一の犯罪について、確定後に何度でも繰り返し刑事責任を問うことができる
こたえを見る
正解: 2. 憲法は、自己に不利益な供述を強要されない権利を保障している
選択肢2が正しい。憲法は黙秘権(自己に不利益な供述を強要されない権利)を保障する。選択肢1は誤りで、遡及処罰は禁止される。選択肢3も誤りで、原則として裁判官の令状が必要である(令状主義)。選択肢4も誤りで、一事不再理により同一犯罪を重ねて問うことはできない。