心の中で何を考え、何を信じるか――これは人の内面の自由の根っこです。19条の思想・良心の自由と20条の信教の自由、そして国家と宗教の距離を定める政教分離を学びます。
先生、心の中で思うことって、誰にも止められないよね? それも憲法に書いてあるのぉ?
あるわ。
19条の思想・良心の自由よ。
内心にとどまるかぎり、どんな考えを持っても絶対的に自由。
国家が特定の思想を強制することは許されないの。
内心にとどまる限りは絶対的、という点が重要ですよね。
そして信じる自由を保障するのが20条の信教の自由。
そのとおり。
信教の自由には、信仰する自由、宗教的な行為をする自由、そして宗教団体をつくる自由が含まれるわ。
で、国と宗教を切り離すってやつもあったよね? なんだっけ、政教……
政教分離ね。
国家が特定の宗教と結びつくことを禁じる原則よ。
ただ、国家と宗教のかかわりを一切ゼロにするのは現実には難しいの。
そこで判例は、その行為の目的と効果に着目する基準を用いた、と学びました。
ええ、目的効果基準ね。
行為の目的が宗教的意義をもち、その効果が特定の宗教を援助・圧迫するかどうかで、政教分離違反かを判断するの。
その基準で、セーフになったのとアウトになったのがあるのぉ?
あるわ。
市の体育館の起工式を神式で行った津地鎮祭事件は、宗教的活動にあたらないとされた。
いっぽう県が神社に公金を支出した愛媛玉串料事件は、政教分離に反し違憲とされたのよ。
同じ基準でも、中身しだいで結論が分かれるんだ! そこがカギだね。
確認クイズ
思想・良心の自由と信教の自由に関する記述として、妥当なものはどれか。
- 思想・良心の自由は、内心にとどまる限りにおいても公共の福祉による制約を広く受ける
- 県が神社に対して玉串料を公金から支出した行為は、判例により合憲とされた
- 政教分離に反するかは、行為の目的と効果に着目して判断されることがある
- 信教の自由には、宗教的行為を行う自由は含まれない
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正解: 3. 政教分離に反するかは、行為の目的と効果に着目して判断されることがある
選択肢3が正しい。判例は政教分離違反の判断に目的効果基準を用いることがある。選択肢1は誤りで、思想・良心の自由は内心にとどまる限り絶対的に保障される。選択肢2は誤りで、愛媛玉串料事件では公金支出が違憲とされた。選択肢4も誤りで、信教の自由には宗教的行為の自由が含まれる。