法の下の平等 - 14条と違憲判例

平等とは何か。合理的理由のない差別の禁止という枠組みを、尊属殺重罰規定・非嫡出子相続分・再婚禁止期間の判例で学びます。

編集・検証: 行政書士スタディ編集部 公式情報: 一般財団法人 行政書士試験研究センター 制作・検証方針

憲法14条は「法の下の平等」を定めます。これは機械的に全員を同じに扱うことではなく、合理的な理由のない差別を禁じる趣旨です。違憲とされた重要判例を通して、平等の意味を深めます。

戸倉 ジャスミン(笑顔) 戸倉 ジャスミン

平等って、みんなをまったく同じに扱うってことでしょ? シンプルじゃん?

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

それが落とし穴なの。
14条の法の下の平等は、事情が違う人を無理に同じ扱いにすることまでは求めていないのよ。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

判例は、合理的な理由に基づく区別は許されるけれど、合理性のない差別は禁止される、という枠組みをとっていますよね。

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

そのとおり。
だから問われるのは『その区別に合理的な理由があるか』。
ここを判断するのが平等問題の核心よ。

雪村 ましろ(普段) 雪村 ましろ

実際に、これは差別だからダメ、って言われた法律もあるのぉ?

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

あるわ。
かつて、自分の親などを殺した場合をとくに重く罰する尊属殺重罰規定が、刑の重さが極端すぎて不合理だとして違憲とされたの。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

家族の中の身分によって刑罰に大きな差をつけることの合理性が問われた、という理解で合っていますか?

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

ええ。
もうひとつ、結婚していない両親の子の相続分を半分としていた非嫡出子相続分の規定も、法の下の平等に反するとして違憲と判断されたわ。

戸倉 ジャスミン(しょんぼり) 戸倉 ジャスミン

生まれてくる子どもに責任はないもんね。
それで差をつけるのは……確かにおかしいや。

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

よく感じ取ったわね。
女性にだけ課されていた再婚禁止期間についても、長すぎる部分は違憲とされ、その後の法改正につながったのよ。
再婚禁止期間はまず100日に短縮され、2024年4月1日施行の改正で廃止されたわ。

雪村 ましろ(普段) 雪村 ましろ

うぅ〜ん、平等って、ただ同じにするんじゃなくて、理由のない差別をなくすことなんだね。

確認クイズ

法の下の平等に関する記述として、妥当なものはどれか。

  1. 憲法14条は、いかなる区別も一切許さず、常に全員を機械的に同一に扱うことを求めている
  2. 判例は、合理的な理由のない差別を禁止する趣旨と解している
  3. 尊属殺重罰規定は、判例により合憲とされ、現在も維持されている
  4. 非嫡出子の相続分を嫡出子の半分とする規定は、判例により合憲とされた
こたえを見る

正解: 2. 判例は、合理的な理由のない差別を禁止する趣旨と解している

選択肢2が正しい。判例は14条を、合理的理由のない差別を禁じる趣旨と解する。選択肢1は誤りで、合理的な区別まで否定するものではない。選択肢3は誤りで、尊属殺重罰規定は違憲とされた。選択肢4も誤りで、非嫡出子相続分の区別は違憲と判断された。

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