審査請求は「誰に」「いつまでに」出すのか。審査庁の決まり方と審査請求期間は、そのまま択一の一問になります。行政事件訴訟法の出訴期間との数字の違いも同時に押さえてしまいましょう。
先生、審査請求書はどこに提出するのですか。
処分をした役所に出すのは、正直なところ気が進みません。
原則は処分庁の最上級行政庁よ。
処分庁の上に指揮監督する行政庁が連なっているなら、その一番上が審査庁になるの。
じゃあ、上に誰もいない場合は? 市長さんが処分したときとか。
その場合は処分庁自身が審査庁になるわ。
大臣や知事、市町村長のように上級行政庁を持たない行政庁が処分をしたときね。
えーっ! なんで? 自分で自分をジャッジするの?
上に誰もいない以上、そうするしかないの。
だから審理員と行政不服審査会が公正さを支えている、という話につながるのよ。
期限は……あるんだよね?
ここは絶対に落とせないところ。審査請求期間は、処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月。
そして、知らないままでも処分があった日の翌日から起算して1年で締切よ。
どちらも正当な理由があれば例外があるわ。
3か月と1年……うぅ、数字が頭に入らない。
ジャスミンさん、落ち着いて。
取消訴訟は「知った日から6か月・処分の日から1年」です。
行審法は3か月、行訴法は6か月。
ここを取り違えると、ほぼ確実に1点落とします。
行政に言うほうが短くて、裁判所に行くほうが長い。
ましろはそう覚えるね。
いい整理よ。
ついでに、再調査の請求をした後の審査請求は、決定があったことを知った日の翌日から起算して1か月。
ここだけ1か月なの。
役所が申請をずーっと放置してる場合は、どうすればいいの?
不作為についての審査請求ね。
法令に基づく申請をした者が、相当の期間が過ぎても何の処分もされないときにできるの。
こちらは不作為が続いている限り、期間の制限がないわ。
補足すると、不作為についての審査請求ができるのは申請をした者に限られます。
関係のない第三者は使えません。
そのとおり。
あと形式面。
審査請求は書面でするのが原則で、他の法律や条例に口頭でできる定めがあるときだけ口頭で可能よ。
確認クイズ
行政不服審査法上の審査請求に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 処分についての審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から起算して6か月を経過したときは、原則としてすることができない。
- 処分についての審査請求は、処分があった日の翌日から起算して3年を経過するまでは、常にすることができる。
- 処分についての審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月を経過したときは、正当な理由がある場合を除き、することができない。
- 不作為についての審査請求は、申請をした日の翌日から起算して3か月以内にしなければならない。
こたえを見る
正解: 3. 処分についての審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月を経過したときは、正当な理由がある場合を除き、することができない。
選択肢3が正しい。処分についての審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月を経過すると、正当な理由がある場合を除き、することができない(行政不服審査法18条1項)。選択肢1は誤り。6か月は取消訴訟の出訴期間であり、審査請求は3か月である。選択肢2は誤り。処分があった日の翌日から起算して1年を経過したときは、正当な理由がある場合を除きすることができない。選択肢4は誤り。不作為についての審査請求には、このような期間の制限はない。